あらすじ
遡ること7年前、ファイロはバーグ軍の兵士としてアヌーン王国に派遣されていた。
そこでヴィネットと出会う。
パクト軍の侵攻が進む中、二人は恋に落ち結ばれるのだったが・・・
ネタバレと感想
7年前の出来事が明らかになったけれど、結構早かったね、明らかにされるのが。
2人の出会いはというと、一人で見回りに出たファイロが聳え立つ崖の隙間を縫って縫って行った先が図書館で、ヴィネットはそこを守る図書館の管理人。
殺そうかどうしようかと迷うヴィネットに、この場所のことは誰にも話さないと約束し解放されるファイロ。
その後、峡谷で電線が切れ、外との音信が不通となり、修理のためにヴィネットにも協力を仰ぐことに。
そこでファイロは自分の愛読書「月の王国」という、荒れくれ者の発明家が月に旅して月の姫と恋をする、という話の本をヴィネットに貸してあげる。
二人の距離がちょっとだけ縮まるんだよね。
でも事件が起こるの。
薬を打って狼男に変身した3人のパクト軍の兵士が現れ、バーグ軍の兵士が襲われてしまう。
助けに行ったファイロも狼男に襲われ、間一髪のところをヴィネットに救われる。
だけどファイロの戦友のダリウスは噛まれて感染しちゃったみたい。
このことを知るのはまだファイロだけ。
もうね、この狼男に変身した姿が本当に醜いの。
狼男を名乗って欲しくないくらい醜かった。
そしてヴィネットはファイロに貸してもらった「月の王国」が気に入ったらしく、お礼に図書館を案内し、ティルナノックに初上陸した人の話の本を紹介する。
それがまた「月の王国」にちょっと似ている恋のお話なんだよね。
そうこうしているうちに2人は親しくなっていくんだけれど、パクト軍の侵攻の勢いも止まらない。
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そんな中、とうとう二人は結ばれる。エッチの最中、時々光るヴィネットの羽。
でもウキウキ気分もそう長くは続かない。
パクト軍によって町を追われたピックスたちがやってきて、その中にはトルマリンの姿も。
ヴィネットがバーグ軍の兵士を好きになったことを打ち明けると、どうせバーグに帰ってバーグの女と一緒になるのよ、的なことを言われショックを受ける。
そして、戦争のあと私たちはどうなるの?とファイロに聞くヴィネット。
わからないと答えたファイロだったけれど、誰にも言ったことのない秘密を彼女に打ち明ける。
それは、背中の傷は赤ん坊の時に羽を切られた後で、自分がハーフ・ブラッド(半妖精)だということ。
この秘密を知るのは預けられた施設の施設長だけ。
それを聞いたヴィネットは奪われただけだとファイロを慰める。
だけど2人の愛はまだまだ脅かされている。
トルマリンが、ファイロにヴィネットを愛しているならきっぱりと別れて!と詰め寄るのだ。
でないと、彼女は逃げたりしないで死んでしまうからって。そう、女性は余計なことを言わずにはいられない生き物!
そしてパクト軍の侵攻で前線は崩壊し、バーグ軍は撤退し帰国することが決定する。
ミマ(修道女)から図書館を閉めるようにと言われたヴィネットをファイロは呼び止め、仲間と逃げるように説得。
しかし、パクト軍に攻撃されたら二度と会えないと言ってヴィネットは拒否する。
そこで二人は石の庭で待ち合わせをして一緒に逃げるという約束をし、ヴィネットは図書館を閉めに向かう。
空にはパクト軍の飛行船が現れ、町は攻撃を受け人々は逃げ惑う。
ファイロはミマ(修道女)に、自分は死んだとヴィネットに伝えてくれるように頼む。
でも絶対にダメよね、他人に言われて初めてそういうことにも考えが及んで出した結論がソレ?って言いたくなる。
そして現在の二人。
当然ヴィネットは嘘をつかれ捨てられたことを責め、ファイロは死んでほしくなかったと言い訳。
結局あの時のファイロには2人で逃げる覚悟なんてできなかったんだと思うなぁ。
死んだと思われたほうが責任もなく楽だったんだと思う。
よく”あなたのためだ”なんて言葉が使われるけれど、大抵それは相手に理解してもらえないし、体のいい言い訳でしかない。
相手のことを思ってつく嘘っていうのは、エゴでしかないのかも。
そしてファイロがハーフ・ブラッドだったってこと、背中の傷の位置からしてみんな予想してたと思うよ。
どんなどえらい秘密かと思ったら割と普通だった。
まぁ、どえらいことには違いないんだけれどね。