製作年:2019年
監 督:ハンス・ペテル・モランド
登場人物
ネルズ・コックスマン(リーアム・ニーソン):真面目な除雪作業員。息子カイルを殺害され復讐を始める。
グレイス・コックスマン(ローラ・ダーン):ネルズの妻
バイキング(トム・ベイトマン):麻薬組織のボス。
ホワイトブル(トム・ジャクソン):ネイティブアメリカンの麻薬組織のボス。
マスタング(ドミニク・ランバルドッツィ):バイキングの部下
ブロック・コックスマン(ウィリアム・ソーサイス):ネルズの兄で、以前はバイキングの父親の部下として組織で働いていた。
あらすじ(ネタバレなし)
コロラド州キーホーで、除雪作業員として働くネルズの元に、息子のカイルが亡くなったという知らせが入る。
死因はヘロインの過剰摂取だと聞かされ納得いかないネルズ。
絶望し猟銃を口に咥え自殺を図ろうとしていると、カイルの同僚のダンテが姿を見せる。
実はダンテ、コカインを1袋くすねていて、カイルは無関係なのに仲間だと思われたのだ。
犯人の名を聞き出し、復讐を開始するネルズ。
ひとり、また一人と殺していく過程で、背後に麻薬王バイキングがいることに気付く。
一方、バイキングは仲間が消えるのは、敵対するネイティブアメリカン・ホワイトブル率いる麻薬組織の仕業だと誤解し、ホワイトブルの一人息子を殺害。
ネルズの復讐劇は、2つの麻薬組織の対立を深め、思わぬ展開を迎えることになるのだが・・・
スポンサーリンク
感想(ネタバレ要素あり、結末は明かしていません)
復讐を始めた本人でさえ驚くべき展開をたどるこの映画。
そして復讐と言えばリーアム・ニーソン。
リーアム・ニーソンと書いて復讐と読むんじゃないかと思うくらい復讐する役が多いですよね。
今回カギとなるのは息子。
ネルズの殺害された息子カイルはもちろん、ホワイトブルの息子、バイキングの息子。
善良な市民であろうと極悪人であろうと息子を愛する父親の想いは同じ。
かたきを討つ、または守る、ただそれだけ。
そして善良な市民であるはずのネルズなのだが、びっくりするくらい戦闘能力が高い!
1人目は絞殺、2人目3人目は射殺、しかも殺害前にかなり痛めつけている。
でも私が印象に残ったのは、殺すシーンよりも、雪深い中、死体を渓谷に捨てにいくシーンなんだよね。
一面が雪のせいか、物悲しくて、それでいて黙々と死体を引きずり投げ捨てるネルズの姿に強い決意を感じる。
実際、ネルズはとても計画的だった。
一方で、妻とは埋まらない溝が出来ちゃうんだよね。
家を出て行った妻が残したのは、白紙の置手紙。
この白紙っていうのが、話し合う余地はゼロだということを思い知らされる感じがして、それはイコール、ネルズには背負うものが何も無くなったんだな、と思った瞬間でした。
そして狙われるバイキングの息子。
ここからはネルズにとっても予想外の展開。
バイキングにとっても思わぬ展開。
愛は家族だけの特権ではない!
とにかく死人が多いこの映画。
誰かの死が誰かの恨みを買いラストへと向かっていく。
鑑賞し終えて改めて感じたのは、ネルズが根っからの除雪作業員であるということ。
模範市民賞を受賞するだけのことはありました。