製作年:2020年
監 督:パティ・ジェンキンス
登場人物
- ダイアナ/ワンダーウーマン(ガル・ガドット):アマゾン族が暮らすセミッシラ島の王女。1984年ではスミソニアン博物館で働く文化人類学・考古学者。そしてスーパーパワーを持つワンダーウーマン。全人類の脅威に立ち向かう。
- スティーブ・トレバー(クリス・パイン):ダイアナの恋人で元空軍パイロット。前作で亡くなるが、時を超えて1984年に現れる。
- マックス(ペドロ・パスカル):野心家の実業家。ワンダーウーマンが太刀打ちできないほどの禁断のパワーを手に入れる。
- バーバラ/チーター(クレステン・ウィグ):ダイアナの同僚で、ダイアナにあこがれを抱く心優しき同僚。しかし彼女はある願いを叶えると変貌を遂げワンダーウーマンの敵になる。
あらすじ(ネタバレなし)
今回の舞台は1984年。
スミソニアン博物館で働くダイアナは、バーバラの元に持ち込まれたFBIからの鑑定依頼品のシトリンという石に興味を抱く。
それは所持している者の願いを一つだけ叶えると言われている石。
バーバラはダイアナになりたいと願い、ダイアナは恋人のスティーブに会いたいと願う。
その願いが叶い、スティーブは別の人物の姿を借りて1984年に現れる。
一方、目立つこともなく冴えなかったバーバラは垢抜けし社交的に。
そしてその石を狙うのが実業家として崖っぷちのマックス。
バーバラに近付き石を盗むと、お前(石)になりたいと願いを口にするのだったが・・・
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感想(ネタバレあり)
たった一つの願いを叶えるという石の存在が、世界を危機に招く結果に導いていくことになるんだけれど、そんな大それたこととは裏腹に、息苦しさを感じるくらいみんながすごく人間臭い。
願いが叶うと言われたら、信じずともやっぱり何かを願わずにはいられないだろうと思う私。
ダイアナに憧れるバーバラがダイアナになりたいと願う気持ちもわかるし、もう一度スティーブに会いたいと願うダイアナの気持ちもよくわかる。
そこには邪心なんてない。
最初から悪意を持って石を手に入れ願いを叶えたのはマックスだけ。
自分自身が石となり人々の願いを叶え対価を奪っていく。
1984年、景気が回復したアメリカでその機運に乗れず、実業家として何も成し遂げることが出来ず崖っぷちだったマックス。
石の力を手に入れ、人々の願いと引き換えに強大な権力を手に入れて行くわけだけれど、でも最後は大切なのは息子だということに気付くんだよね。
そして願いはタダで叶うわけじゃない、自分の大事なものを失うという犠牲が伴う。
それを阻止するには願いを取り消すしかない。
世界が混沌とし息子の身が危険だと知ると、マックスは願いを取り消した。
悪役としては甘いよね、でもマックスは息子を愛する父親であることを選んだ。
一方、もう一人の悪役になるバーバラ。
ダイアナになりたいと願った彼女は見事に洗練された女性へと変身。
後にチーターとなるんだけれど、願いを叶える前のバーバラは、ダイアナのアニマル柄のピンヒールを素敵だと誉めていた。
このあたりに彼女が凄くコンプレックスを持っていたことを感じる。
その後、願いを叶え彼女の人生が色鮮やかになろうとしていた時に行ったパーティでは、真っ白にドレスアップしたダイアナに対して、バーバラは真っ黒な装い。
ここでは2人が全く別の道を歩み始め、戻ることはないんだなぁと感じました。
そしてこのパーティーでダイアナの願いは叶いスティーブと再会。
再会と言っても外見は別人。
でも幸せは長くは続かないんだよね。
願いを叶えたダイアナはその代償としてパワーを失っていく。
世界を救うためには願いを取り消しパワーを取り戻すしかない、でもスティーブを失いたくない。
そんなダイアナに、願いを取り消すようにと後押しするのがスティーブなんだよね(T_T)
結局ダイアナは願いを取り消し世界を救うことを選択するんだけれど、スティーブのようないい男を失ったら次の恋は絶対に無理!
私はそう思う!
もし、世界が危機に陥っていなければ。
ダイアナがパワーを失うだけで済む話だったならば。
ダイアナの選択は違っていたかしら?
違っていて欲しいと思う反面、ダイアナは戦士だということを考えると、やっぱり願いは取り消したんだろうなぁと思う私。
思い出は美しいままで、ってことで。