ご紹介するのは、中国ドラマ「乱魄(らんはく)」
上映時間:82分
コチラは大ヒットドラマ「陳情令」のスピンオフ作品です。
描かれるのは、清河聶氏(せいがニエし)の宗主・聶明玦(ニエ・ミンジュエ)とその弟・聶懐桑(ニエ・ホワイサン)兄弟の強い絆。
「陳情令」好きなら見逃せませんよね(*‘ω‘ *)
ただ、もし聶懐桑(ニエ・ホワイサン)がどのようにしてあの復讐劇を成し遂げたかを期待しているのなら、残念ながらその過程は描かれていません。
描かれているのは、魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が、不夜天の崖から落下し行方不明になった後の出来事で、聶明玦(ニエ・ミンジュエ)がなぜ死んだのか?その真実を聶懐桑(ニエ・ホワイサン)が知るまで。
しかしそれでも、ドラマはとても心を熱くするものがあり、ぜひおすすめしたい作品。
それでは簡単なあらすじと感想です。
あらすじ
清河聶氏(せいがニエし)の祭刀堂に、二人組の盗賊兄弟が盗みに入り、祭刀堂の犠牲に。
その知らせは、宗主・聶明玦(ニエ・ミンジュエ)の元に届く。
祭刀堂の修繕をするため、今回は初めて弟の聶懐桑(ニエ・ホワイサン)を連れて行くことにした聶明玦。
清河の民の安全を守るためにも、危険をかいくぐって協力し、祭刀堂を元の状態にすることに成功。
しかしそこで祭刀堂の果たしてきた役割を聶懐桑は始めて知ることに。
祭刀堂が刀霊を鎮めるために存在し、そこの壁に骸が埋められ生贄になっていることを知り、邪道だと言って激しく聶明玦を非難する聶懐桑。
言い争いになり対立する2人だったが、その直後、危機に陥り、2人は協力して生還。
互いへの理解を深める。
けれどこれだけでは終わらない。
それは祭刀堂へと出発する際、金光瑶(ジン・グアンヤオ)が聶懐桑に渡した短笛。
聶明玦の気が暴走した時はこれで「清心音」を聴かせて鎮めるようにと渡したもの。
それが悲劇を引き起こす。
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感想 ~聶兄弟のことがすっかり好きになりました~
「乱魄(らんはく)」というタイトルが、もうある意味ネタバレですよね。
「陳情令」で明かされた、東瀛(とうえい)の秘曲集「乱魄抄(らんはくしょう)」のことがすぐ頭に浮かびました。
この「魄(はく)」という字の意味を調べてみると、「人のたましい。陰の精気で、死後も地上にとどまるとされる」となっています。
そして反対語は「魂」で、「魂魄(こんぱく)」という言葉にいきつきました。
魂魄(こんぱく)⇒ 中国の道教では魂と魄(はく)という二つの異なる存在があると考えられていた。魂は精神を支える気、魄は肉体を支える気を指した。合わせて魂魄(こんぱく)とも言う。魂と魄は易の思想と結びつき、魂は陽に属して天に帰し(魂銷)、魄は陰に属して地に帰すと考えられていた。(ウィキペディア(Wikipedia)より引用)
もう一つのスピンオフ作品が「生魂」なので、対照的ですね。
「生魂」の感想はまた後日。
この「乱魄」では、宗主・聶明玦(ニエ・ミンジュエ)と、その弟・聶懐桑(ニエ・ホワイサン)がどんな兄弟だったのかが、幼い頃の回想を交えて描かれていました。
その回想も実に効果的に盛り込まれているんですよね。
ドラマは、祭刀堂が荒らされた知らせを受け、聶明玦(ニエ・ミンジュエ)が初めて弟の聶懐桑(ニエ・ホワイサン)を連れていくことにするんだけれど、弟は生きたくないのが見え見え(* ´艸`)
でも本当は聶明玦(ニエ・ミンジュエ)だって連れて行きたくはなかったんじゃないかなぁ、って思う。
一生、弟のことを守るつもりでいたから。
けれど、「清心音」でも抑えられない気の暴走、それを感じていたからこそ、連れて行ったんだよね、次期宗主としての自覚を持たせるためにも。
でもその「清心音」を常日頃から聴かせていたのが、金光瑶(ジン・グアンヤオ)なんだよなぁ。
元凶はコイツなんだよ(# ゚Д゚)
って思いながら観ていた人も多いはず。
そして私としては、祭刀堂に行ったからこそ知ることができた聶懐桑(ニエ・ホワイサン)の聡明さ。
風流を愛するだけののんびり屋さんではなかった。
天文学に通じ、正義感が強く、兄・聶明玦(ニエ・ミンジュエ)に対し、絶対的な信頼を寄せていて、熱いハートも持っている。
2人で困難を乗り越えていく様子も良かったのですが、聶懐桑(ニエ・ホワイサン)の顔つきが、どんどん精悍になっていくのにも驚きました。
甘えた声で「兄上」って呼ぶのも可愛かったんですけどね(〃艸〃)
一方、兄の聶明玦(ニエ・ミンジュエ)の見せ場はかなり壮絶!
祖先の刀霊との一騎打ちは目が離せません。
沸々と湧き上がるようにも見える怒りが、赤いCGで本当に怒るロボみたいで迫力満点。
迎え撃つ刀霊の青いCGもすごく良かったです。
ただ、刀霊を封印したあとの悲劇が!
金光瑶(ジン・グアンヤオ)め(# ゚Д゚)って思わずにはいられず・・・
聶懐桑(ニエ・ホワイサン)が兄についた優しいウソがちょっと泣けます。
その後、聶明玦(ニエ・ミンジュエ)の症状は悪化し、死亡。
葬儀が執り行われたあと、聶懐桑(ニエ・ホワイサン)が「清心音」の書物を目にし、そのからくりに気付くんだけれど、彼だから気付けたんだと思う。
最後に見せた表情は、金光瑶(ジン・グアンヤオ)に復讐を誓う決意表明と私は受け取りました。
このドラマはここで終わりだけれど、このドラマができたおかげで、兄弟がとても仲が良かったこともわかったし、「陳情令」のいろんなシーンを思い返すことができました。
「お前が何をしようと私が守ってやる」と聶明玦(ニエ・ミンジュエ)が聶懐桑(ニエ・ホワイサン)に言ってましたが、死んだあとは主を失った霸下(はか)の刀霊がしっかりと彼を守っていたようにも思えます。
そして最終話で、魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が、「仙督になりたくは?」と聞いた時、「やるべきことは自分でやるが、本分でないことには手は出さぬ」と言った聶懐桑(ニエ・ホワイサン)の言葉、それが偽りではないということも。
「乱魄」というドラマが誕生したからこそ、この時のセリフにもぐっと深みが増しました。
ただ一つ欲を言えば「乱魄」の続きが観たい。
聶懐桑(ニエ・ホワイサン)と金光瑶(ジン・グアンヤオ)、莫玄羽(モー・シュエンユー)の3人のことがもっと知りたくなりました。
やっぱり復讐劇の裏側を観ないことには「陳情令」の完結は、私の中では難しいです。
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