夜更けに海外ドラマ

海外ドラマのあらすじと感想を中心に、時々映画や国内ドラマの感想も書いています。

【中国BLドラマ】双程(そうてい) -A Round Trip to Love- 残ったのは愛でした(ó﹏ò。)

ご紹介するのは、中国BLドラマ「双程(そうてい) -A Round Trip to Love-」

話数:全2話

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コチラは中国BL小説界で有名な作家、藍淋ラン・リンさんの処女作をドラマ化したとのこと。

約1時間x2話で構成されてるんだけれども、これがとんでもないジェットコースタードラマなんですわ(゚д゚)!


内気で繊細な青年、チェン・イーチェンを演じるのはホワン・ジンシャン。

陽気だけれど、激しい性格の御曹司、ルー・フォンを演じるのはガオ・タイユー。

2人が両想いなのは確か、けれどその先に待っている運命は・・・


それでは簡単なあらすじと感想です。

  出典元:https://video.unext.jp/ 

あらすじ

冒頭、いきなり銃で胸を撃ち抜かれたイーチェン。


そして物語は、10年前の2005年、大学生時代に遡る。

寮で同室のイーチェンとルー・フォン。

ルー・フォンは、好みのタイプはイーチェンだと言って憚らず。

他の寮生たちに乗せられイーチェンに襲いかかるも、イーチェンは抵抗し激怒(# ゚Д゚)

それからしばらくルー・フォンは学校を欠席。

イーチェンの元には、ルー・フォンがケンカしてけがをしたと彼の姉が知らせに来る。

すぐにルー・フォンがいるホテルへ駆けつけ初めてキスを交わす2人。

共に過ごすようになるのだが、急ぎ過ぎるルー・フォンと、理性が邪魔をするイーチェン。


ある夜、ルー・フォンはイーチェンを連れて夜の学校に忍び込みペアの指輪をプレゼント。

幸せな気持ちだったのは束の間、見つかってしまい、学校に親が呼び出される事態に。

激怒したルー・フォンの父は、彼を香港へとやることに。

イーチェンの母も、息子が男を好きだと知り嘆き怒り悲しむ。


そして時が過ぎ、社会人となったイーチェンは、会社社長となったルー・フォンと再会するのだったが・・・

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感想+α

凄いドラマだった(゚д゚)!

穏やかな波に身を任せたのかと思ったら、すぐに大波が押し寄せてくるような展開。

こうも畳みかけてくるのかという試練に、愛情と憎しみが入り交じり、執着がさらなる悲劇へ。

2人が愛し合うことで起こる連鎖が、どうしてこんなことに?と思わずにはいられない。

でもそれは、当事者2人がいちばん感じてることだと思うんだよね。

そして結局、愛を手放すことはできない。


視聴者に考える余裕なんてものは一切与えてくれないドラマ。

それくらい本当に約2時間の間、いろんなことが起き、後半は破滅の足音がどんどん大きくなってくる。

本当に驚愕の展開が続き、膝から崩れ落ちるってこういうことなんだなぁと。


主演のイーチェンを演じるホワン・ジンジャンが醸し出す、弱々しく繊細で幸薄そうな雰囲気が、それでいて見え隠れする強さが、観ている私の不安を煽ってくれました。

彼の存在がこの先何が起こるのかという不安を感じずにはいられないんだよね。


一方、相手役のルー・フォンを演じるガオ・タイユーもいろんな顔を見せてくれました。

陽気な顔、優しい顔、怒り、そして狂気。

愛の力の恐ろしさ(゚д゚)!

そこまでやるのか~~~~~って、観たら絶対思うはず。

イーチェンの心の機微が印象的

「僕は男だ」

ルー・フォンにキスされそうになった時に言ったイーチェンの言葉。

それに対して「知ってる」と言ったルー・フォン。

2人をよく表しているなぁと私は感じました。

想いが強すぎるルー・フォンのスピードについていけないイーチェン。

それに自分が男だという葛藤がイーチェンの中にはあるんだよね。

それでもルー・フォンと一緒にいるのは彼のことが好きだから。

その気持ちを必死でルー・フォンに伝えるイーチェンがとっても印象的でした。

止まらない悲劇

何から書いていいのか、どこまで書いていいのかわからないくらい悲劇に見舞われるんだけれど、誰かが悪い、とかではないと思うんだよね。

同性同士が愛し合うことは決して悪いことではない。

親が子供に普通に結婚して子供を持ち家庭を築いてほしいと思うことも決して悪いことじゃない。

でも、あれだけの悲劇が起こるのはなんでなんだろう?って考えずにはいられない。


きっかけは、イーチェンを求めるルー・フォンの想いが強すぎて感情と行動を抑えることができなかったせいなのかもしれない。

姉にもうちょっと上手くやりなさい的なことを言われていたけれど、まっすぐに突き進むことしかできなかったルー・フォン。

そして彼の表情が、イーチェンという存在によって大きく左右へと振れるんだよね。

怒ったり、優しかったり、悲しんだり。

激しすぎる愛情にミックスされた憎しみと執着、そしてその行動力には本当に驚かされました。

愛があるからこそ生まれる狂気!

でも、独占したいという気持ち、わからないとは言えないかな。

指輪

ルー・フォンがプレゼントしたペアの指輪。

愛と憎しみの象徴のように私は感じました。

ちょっとネタバレになっちゃいますが、本当に本当にいろんな悲劇が重なり、愛するルー・フォンを憎み彼とは決別するイーチェン。

対するルー・フォンもイーチェンを憎み愛情は歪んだものへと変わり執着へ。

5年の月日が経ち、名前も変えて成功し、イーチェンに仕事のオファーを。

何も知らず訪ねてきたイーチェンに薬を盛って自由を奪い乱暴までしちゃうんだよね。

拉致され解放してもらえないイーチェン。

そしてある日、プールで激しく言い争う2人。

その弾みでイーチェンの指からあの指輪が外れプールの底へ。

ルー・フォンを振り払い必死で指輪を探すイーチェン。

でもあと一歩というところで指輪に手が届かずそのまま溺れてしまう。

上がってこないイーチェンを必死でプールから引き揚げ蘇生させるルー・フォン。

たとえどんな言葉を口にしようと、今まで起きた悲劇がどんな酷いものであったとしても、それでもそこには愛しかないんだよね。

私はもう、はぁ~っていうため息しかでませんでしたよ。

しかもそこで終わらない。

私のこの感情はどこへ持っていけばいいんだ!って言いたくなるくらい愛を見せつけられました。

最後に

とにかく、ルー・フォンのイーチェンへの愛は待ったなし。

その待ったなしの愛に対してイーチェンは戸惑うんだけれど、それでもやっぱりルー・フォンのことを愛してるんだよね。

だからイーチェンがルー・フォンを見つめる眼差しは、いつだって優しさと愛おしさで満ちていました。

ただ、ルー・フォンはイーチェンのことが好きすぎて余裕がなく、そのことにきちんと気付けていなかったような気がします。

あんなにも愛されていたのになぁ。

主な出演者

  • チェン・イーチェン:ホワン・ジンシャン
  • ルー・フォン:ガオ・タイユー
  • チェン・イーチェン(弟):シャン・ハオ
  • チン・ラン:イー・シュアイ
  • ジュオ・ラン:ルアン・レイイン