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ヴィジランテ 第3話&第4話 ネタバレ感想 - 夜更けに海外ドラマ
それでは、第5話~第8話(最終話)のネタバレと感想です。
あらすじネタバレ
第5話
ジヨンがチョチーム長と話しているところを見たガンオクからジヨンのスマホに電話があり、彼もヴィジランテがジヨンだと知っていると聞いたガンオクは驚く。
そしてジヨンはガンオクにチョチーム長のクローン携帯を作るようにと命令し、後日ロッカーからその携帯を受け取る。
通話履歴にはオム・ジェヒョプ総監の名前が。
ムン先輩とセウル未来資源の大量の違法サーバーが倉庫にあるのを見つけたチェ記者だったが、そこで帽子を被った男に襲われムン記者は何度も刺されて死亡。
逃げ延びたチェ記者が、警官たちを連れて倉庫に戻るとそこには死体もサーバーも何も残されていなかった。
一方で、オム・ジェヒョプ総監からヴィジランテの逮捕を急かされていたチョチーム長。
「ルポ25時」では、チェ記者が持ち帰った映像を流し、セウル未来資源が違法サイトを運営していたことを暴露。
「セウルの後ろ盾は”ネズミ”それはオム・ジェヒョプです」という自殺したとされる俳優の言葉も紹介されていた。
そして報道を終えたチェ記者は駐車場で男に連れ去られそうになるが、チョチーム長に救われる。
ヴィジランテにエサを与えるなとチェ記者に警告するチョチーム長。
その後、捕まえた男を連れてチンピラたちが死体を処理していたアジトへ行き、一人で壊滅状態に(* ´艸`)
翌日、警察はヴィジランテは組織的な犯行で、殺人工場を摘発したと発表する。
ジヨンは、セウル未来資源のキム・サムドゥ会長が殺人を教唆したのに無罪判決という記事に興味を示し、会長と関係のある前科7犯の無罪判決を受けた男を襲撃。
金庫を開けさせて怪しい帳簿を見ているジヨン。
そしてその男が遺体で発見され、現場には「天網」の文字があり、ドックン殺害現場と酷似していると報道される。
その報道を観て本物のヴィジランテだというチェ記者。
とうとうチョチーム長と対峙したジヨンは、法が弱者を守らないなら自らを守る権利があると考えるだけだと自論をぶつけるが折り合いがつくはずもなく。
結局殴り合いになりボコボコにされるジヨン。
チョチーム長は、この世で最も刑が重い犯罪は反逆行為だと言い、既存の権力体勢に逆らうジヨンを反逆者だと呼び、死ねと言って首を絞めるのだった。
第6話
ジヨンをボコボコにしたチョチーム長は、俺の下につけというも、ジヨンは俺には使命があると言って従わず。
キム会長とネズミ(オム・ジェヒョプ総監)の悪事について触れ、法律で犯罪者を断罪し、先輩の正義が本物だということを見せてくれたら従うが、できなければ反逆者が巨悪を捕えられると言い放つ。
そして「ルポ25時」では、事実確認を怠り、セウル未来資源が違法サイトに関与したと報道したことを詫び、チェ記者は降板。
ジヨンはガンオクにチェ記者に協力するようにとメッセージを送り、ガンオクはチェ記者に新しいオフィスを用意する。
早速「Vニュース」を配信し、ヴィジランテを全面的に支持するチェ記者。
一方、チョチーム長はヴィジランテの担当を外され、オム・ジェヒョプ総監も警察大学の学長へと移動。
新しくヴィジランテを担当することになったナムチーム長は、警察大学にイ教授を訪ね、偶然ジヨンとも顔を合わせる。
ジヨンは、先日盗んだ帳簿から信仰教会とセウル未来資源の関係に気付き、教会へ侵入しさらに資料を盗む。
その際、自分を尾行していた偽ヴィジランテ(←ガンオク)と対峙。
手を組もうと再度持ち掛けるガンオクに手を組むと言い、ガンオクは仮面を外して素顔を見せる。
ジヨンはガンオクに、キム会長とネズミの金は信仰教会のシン牧師の所にあってヤツが資金洗浄をする執事だと言い、牧師が片付いたらチェ記者に渡すようにと言ってUSBを渡す。
背後にいるのは大物政治家だが、今のところ証拠はないらしい。
その後、ジヨンは教会を襲撃してシン牧師を殺害、仮想通貨を保管してある携帯を持ち去る。
翌日、シン牧師の死はヴィジランテの犯行だと断定され大々的に報道される。
そしてガンオクは、シン牧師の正体はこの中に入っていると言ってジヨンから渡されていたUSBをチェ記者に渡す。
早速「Vニュース」で取り上げ、それらのファイルを公開しようとしていたチェ記者だったが、そこへチョ・ホンがやってきて配信を止められる。
ヴィジランテを褒め称えて大衆を煽っているとチェ記者を非難するチョ・ホン。
自らの死を招くと言われても、チェ記者は笑って動じず、ヴィジランテを支援するとキッパリ。
その後、キム会長が寄越した二人組の殺し屋に駐車場で襲われたチョ・ホン。
深手を負い絶体絶命のピンチに助けに現れたのはジヨン(ヴィジランテ)だった。
第7話
マスコミは、警官チョ・ホンが襲われ、それを救ったのはヴィジランテだったと報道。
意識不明で面会謝絶のチョ・ホン。
一方、ガンオクからチョ・ホンを助けた理由を聞かれたジヨンは、計画の一部だと言い、彼のことをもう一人のヴィジランテだと話す。
その後のジヨンは、事務所を放火してQQコインのパスワードを奪い、火災現場には「QQコインを売って全額寄付する予定だ。阻止したければキムとオムと殺し屋2人は自首しろ」とメッセージを残していた。
そしてソウルの児童養護施設に2億ウォンが寄付されたと報道される。
警察はセウル未来資源に家宅捜索に入るが、キム会長は出頭要請には応じず。
オム・ジェヒョプの自宅を訪ね、QQコインが誰の政治資金なのか知っていると脅すも冷たくあしらわれイラつくキム会長。
後日、寄付を受けた児童養護施設の園長が、チョ・ホンを襲った殺し屋に殺される。
そのニュースを見て動揺するジヨン。
チェ記者の身を案じ、ガンオクにチェ記者のことを頼む。
そしてジヨンの予想通りチェ記者のオフィスにはキム会長の手下たちが襲撃に。
チェ記者は複数のカメラを仕掛け隠れて生配信するも、とうとう見つかり連れ去られそうなところにガンオクが黒ずくめで現れる。
その後、ナムチーム長たち警察が到着するもオフィスにはチェ記者ただ一人。
聴取を受けるチェ記者だったがヴィジランテについては語らず。
家に帰ってくつろいでいるところを何者かに拉致される。
翌日、警察大学を訪れたナムチーム長はジヨンを名指しして連れて行き、「Vニュース」襲撃があった時刻のアリバイを聞くも、「悪いことはしていません」としか言わないジヨン。
後日、仮想通貨が入っている携帯の電源が入った場所が警察大学のオム学長(ネズミ)の部屋だと判明し、そこでキム会長専用の飛ばし携帯を見つけるナムチーム長。
けれどそれはすべてジヨンがオム学長を捕まえるために仕掛けた計画だった。
飛ばし携帯が見つかったオム学長は、ある人物に電話。
直後、一人で警察大を出て車を運転していたナムチーム長は、トラックに激突され死亡する。
一方、チェ記者を拉致したのは、あの殺し屋二人組だった。
そして夜道でチョ・ホンと会ったジヨン。
ヤツらを絶滅させると決めたと言うジヨンに、お前が死ぬだけだと言うチョ・ホンだったが、ジヨンは失敗を恐れておらず。
逆にそろそろ先輩の正義を見せて下さいと言うのだった。
第8話
チェ記者が何者かに攫われ行方不明になったと知ったジヨンは、ガンオクと協力して事務所を襲撃。
キム会長に「明日、午後7時ワールドカップ競技場でチェ記者と仮想通貨の入った携帯と交換だ」と手下にメッセージを伝えさせる。
チェ記者を攫ったのが殺し屋だと気付いたキム会長は、殺し屋パン氏に「ヴィジランテと約束してあるからアンタはヤツを殺せばいい」と連絡。
一方、ジヨンが隠れて何かしてることに気付いていた友人のソヌクは、「明日は学校に来いよ」とジヨンに声をかける。
そして当日、ワールドカップ競技場に手下を終結させたキム会長。
けれどその日はセウルのイベントがあり会場は黒いフードの人物だらけ(* ´艸`)
ジヨンは人ごみに紛れ、殺し屋セドルが連れてきたチェ記者を取り返して駐車場へ。
ここから生配信しろと言って、チェ記者に仮想通貨の入った携帯を渡す。
すぐにセドルとジヨンの格闘が始まり、チェ記者は警官を襲った二人組がヴィジランテと格闘してると生配信。
駐車場にはキム会長の手下たちも集まり、セウルの人たちがヴィジランテを殺そうとしてると配信を続ける。
その頃、オム・ジェヒョプは権力を持つ人物と会食をしていたのだが、競技場で騒ぎが起きている知らせが入り早くカタを付けろと罵られ。
キム会長はヴィジランテと殺し屋2人をまとめて始末しようと躍起になるも、現場にはチョ・ホンも現れ乱闘は激化!
そんな中、ジヨンを心配したソヌクも乱闘に参加していてキム会長に刺されてしまう。
ソヌクがいたことに驚くジヨン。
警察が続々と到着したためソヌクをチェ記者に託し、逃げるキム会長を追い貯水槽へ。
2人を追って殺し屋パン氏とチョ・ホンもやってきたのだが、上からオム・ジェヒョプも現れキム会長に発砲。
放水を開始するのだが、もたついてる間に上がってきたジヨンにボコボコに殴られ。
チョ・ホンはそれを止め、「法で裁く、俺が証明してやる」と言うのだったが・・・
銃を拾ったオムは、ジヨンに数発発砲!
チョ・ホンはオムをボコボコに殴り、ジヨンも撃たれながらもナイフを持ったパン氏の胸にそれを突き刺す。
事件の終結
チェ記者の証言などもあり、現場で死亡したソヌクが本物のヴィジランテだったということに。
ソヌクがヴィジランテとして報道されていることを知ったガンオクは、またジヨンと悪者を捕まえに行けると喜び、キム会長の件くらいじゃうちの会長は辞めないだろうなと部下に話す。
そしてチェ記者がヴィジランテに肩入れしていたのは、公務員だった父が不正を疑われて自殺、無実だったにも関わらずマスコミは真実を明らかにしなかったからだった。
その後の正式発表で、死亡したオム(ネズミ)は疑惑の人物ではなく犯罪組織に立ち向かった警官だったと報道され昇級。
オムが再三あっていた権力者は、大統領官邸の室長だった。
そのニュースを見たジヨンは憤りを感じている様子。
そして最後、警察大の卒業式を迎えるのでした。
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感想+α
駆け足にてEND!?
悪事を働いても更生しないクズへのキツイお仕置きから始まり、ヴィジランテともてはやされ、ドックンへの制裁で一線を超えてしまったと思ったら、次は巨悪に立ち向かったジヨン。
進み具合がまさにホップステップジャンプ!
ゆっくりしてる時間なんてなかったドラマ。
全8話だったしね。
前半は非常にわかりやすく、被害者がいて緩い法と更生しないクズに我慢ならずに制裁を加えたジヨンだったけれど、後半は・・・
ジヨンはどう思っていたのかわからないけれど、ジヨン一人の意志とは言い難く、敷かれたレールに合流してしまったかなと感じました。
それに立ち向かった巨大な敵は、違法サイト、仮想通貨、麻薬密売、殺人といろんな悪事に手を染めてはいたけれど、前半の腹立たしさを覚えるような具体性はなく。
ジヨンが狩りを始めると、それがまた悲劇を生んでいくんですよね。
セウルのキム会長は違法に得たお金を信仰教会のシン牧師に資金洗浄させ、裏で繋がっていたのはネズミと呼んでいたオム総監。
そのオム総監と何度か会っていた権力者の正体は、大統領官邸の室長。
そのことがわかるのも最後で、亡くなったキム会長やオム(ネズミ)がホントにただの尻尾切りだった。
終わってみれば非常に単純なんだけれど、後半は悪者たち同士のセコく醜い争いを見せられたりとか、殺し屋には殺し屋なりの流儀があるようなないような印象を受けたりとか。
序盤の流れと後半の展開が別物のように私は感じました。
正義!?
正義とはと調べてみると「正しい道理」なんですよね。
そこでこのドラマでその言葉にいちばん相応しかったのは誰なのか?って考えると、それはチョ・ホンの代わりにヴィジランテの担当となったナムチーム長なんですよね。
真相を追い、優秀だったばっかりにオム学長(ネズミ)にたどり着き、オムがかけた電話一本で事故死させられてしまった人物。
全てはジヨンの計画通りでオムにたどり着いたわけだけれど、彼が事故死させられたのはジヨンも想定外。
悪魔を殺す悪魔になるとチョ・ホンに話していたジヨンでしたが、甘かったですね。
それに自分は賢いっていう驕りもあったのかな。
悪者を潰すゲームとでもいうのかな。
ジヨンは、自分には失うものはなく死も恐れてはいなかったけれど、それに意味はなかったなぁと私は思いました。
敵が雑魚だろうが大きかろうが犠牲となるのは弱者であることに変わりなく。
ジヨンはよかれと思って児童養護施設に奪ったお金で多額の寄付をしましたが、代償は罪もない園長の命。
敵を作るってこういうことなんだなぁと、得意になってる相手にいちばん効率的にダメージを与えるってこういうことなんだなぁと。
こうなってくると、もう正義とか関係なくて、やられたらやり返すではないけれど、黙ってやられたりはしない、自衛してやるってことになるのかな。
それもこれも法を信じていないからなのか、法に穴があるからなのか、執行する人を信用していないからなのか。
いずれにせよ、後戻りできないことだけは確か。
それぞれの思惑
チェ記者がヴィジランテに肩入れしたのにもちゃんと理由がありました。
不正を疑われて自殺した父の無実をマスコミは明らかにしなかったから。
だからヴィジランテに肩入れし、大衆を煽ることで彼を利用したんですよね。
誰かが一石を投じないと真相は知られないまま知らないままだったから。
そしてジヨンの活動を支援し手を組んでいたガンオクだって、父を会長の座からどうやら引きずり降ろしたいっていう思いを持ってるみたいだし。
ただ、彼の場合はジヨンとの活動を心底喜んでる面もあるので、その過程で父の悪事も暴くつもりでいたのかな。
切れ者の面とヒーローに憧れる子供の面も持っている人物で、私はそのバランスが嫌いじゃなくて愉快だなぁと思いました。
わからないのはチョ・ホンなんですよね。
元々はオム・ジェヒョプ総監(ネズミ)の部下でヴィジランテを追っていた。
だからと言って悪い人物ではなく、正義感だってちゃんと持っている。
ジヨンに出会うまでは、組織の中で最善だと思うものを選択してきたのかもしれない。
法を信じていたのかもしれない。
けれどオムがジヨンに発砲したことでキレましたね(* ´艸`)
でも今回キレたからといってジヨンのような存在を容認するとも思えず。
彼は法の下で正義を求める道を行くのが合っていると思います。
最後に
後半はちょっと勢いで駆け抜けた感はありましたが、終わってみると権力ってこういうもんなんだよ、ってなことを見せられたなと思うし、どこかで折り合いをつけるっていうことも見せられたし。
最後の警察大の卒業式では変な緊張感もありましたね。
あわよくば続編狙ってるのかな?
そして最後になってしまいましたがいちばんの見どころはというと、ジヨンを演じたナム・ジュヒョクですね、やっぱり。
彼の顔つきがどんどんと変わっていくのが印象に残りました。
それとイ教授を演じたクォン・ヘヒョも。
出番は多くはありませんでしたが、ヴィジランテの正体が本当はジヨンだと薄々感づいていく様子が、その心境が気になりました。
特に、大学での講義中にジヨンに顔のケガのことを追及したとき。
タイミングよく女性が偽のアリバイでジヨンを助けましたが、彼女が現れなかったらどこまでジヨンを追及する気だったのか?
きっとジヨンがなんと答えようと疑惑は拭えなかったはず。
ああいう時ってどんな答えを待っているのかなぁと。
正直、最終話まで観た直後は、後半の展開に不満が多かったんだけれど、落ち着いて頭の中で整理していくとそんなに悪くもない展開だったかなぁ。
何が本物の正義なのか私にはわかりませんが、それを押し付けるのではなく、自分の中で自己完結できる正しいこと、私にできるのはそれくらいだな。