前回(第12話マウリシオ編)の感想はコチラ
ジャスティス 彼らの選択 第12話 あらすじネタバレ感想 なぜか爽快感がない - 夜更けに海外ドラマ
それでは、第16話(最終話)のあらすじと感想です。
あらすじネタバレ #16 マウリシオの幕引き
アンテノールの不正が暴かれた翌日、マウリシオはレシフェの街を出るために荷造りをしていた。
一方ケレンは、私物を取りにセルソと暮らしていた部屋へ。
そこで金目の物を物色後、ある鍵を見つけてそれを持ち出す。
ヴァニアは、セルソのクラブの前でマウリシオを待ち伏せ。
引っ越すと言うマウリシオに、私も一緒に行くと言うヴァニア。
「私たち恋人同士でしょ」と言って縋るヴァニアに、「恋人同士じゃない」と突き放すマウリシオ。
利用されていたことに気付いたヴァニアは、あなたを愛していたのにと言ってマウリシオを激しく責める。
一方、鍵を手に入れたケレンは、セルソの後を付けてきたときに知ったマウリシオの家へ。
鍵を開けると部屋に入り、目ざとく隠してあった大金の袋を3つ見つける。
その後、セルソと一緒にマウリシオが帰宅。
壁には「退職金をもらったわ」というメッセージが!
怒り狂って取り返すと言うセルソだったが、取られたのが1つだったこともあり、放っておけというマウリシオ。
ヴァニアはホテルへと戻ってくるが、かなり酔っている様子。
精神的にもボロボロ。
ベッドで眠っていると、ノックの音で起こされ、ドアを開けるとアンテノールが!
ヴァニアの裏切りは誰かに唆されたものだと思っているアンテノールは、誰の差し金かを聞くと、マウリシオだとアッサリ白状するヴァニア。
彼は私を愛してると言うも、利用されただけだと言うアンテノール。
あの時は泥酔していたとマスコミに言えとヴァニアを脅すが、従う様子は全く無く、マウリシオは私を愛してるのよと繰り返す。
怒りを抑えきれなくなったアンテノールは、ウィスキーのビンを投げつけ大きな窓ガラスを割り、ベルトを手にヴァニアに近付こうとする。
すると、後ずさりしたヴァニアは割れた窓から下に落下。
アンテノールは、慌てて部屋を出て何事もなかったようにホテルを後にする。
翌日、ヴァニアの葬式でマスコミからコメントを求められたアンテノールは、私に愛人がいることを知って、怒りのあまりマスコミにデタラメを話して窓から飛び降りたとコメント。
しかし、自宅に戻ると警官が押し寄せていて、署への同行を求められる。
テレビでは、防犯カメラに映るアンテノールの映像と共に、容疑者として勾留されていること、家宅捜索によって、不正を裏付ける書類が発見されたと報道されていた。
その報道をみて、乾杯するマウリシオとセルソ。
その後、マウリシオは勾留中のアンテノールのところへ。
7年前にひき逃げされた妻の夫であることを明かす。
マウリシオが妻を安楽死させた会計士だと知り、笑い出すアンテノール。
お前は妻を殺したが俺は殺していないと言う。
すると、「正義の裁きだ、罪を逃れてきた報いを受けろ、自業自得だ」と言って帰って行くマウリシオ。
クラブに戻ってきたマウリシオは、別の場所で再出発するためセルソに別れを告げて車へ。
クラブの門をでたところで、「アンテノールからだ!」と叫ぶバイクの男に撃たれる。
マウリシオが目を覚ますと病院のベッドの上でセルソが付き添っていた。
幸いなことにケガは軽症のようで起きたら帰っていいらしい。
一人で妻を安楽死させた日のことを思い出すマウリシオ。
そして、街を出て車を走らせ、途中でヒッチハイクするデボラを乗せる。
行き先は決まっていない2人。
翌日、新聞の見出しには
- アンテノール逮捕
- 性犯罪者の遺体、廃屋で発見
- 観光客相手の売春行為が増加
- 交差点で衝突事故、運転手が死亡
の文字が並ぶのだった。
感想
このドラマを観ていて感じたのは、復讐って気が晴れないものだなぁということ。
アンテノールの不正を暴いたマウリシオだったけれど、スッキリ爽快って感じではやっぱりないと思うんだよね。
アンテノールと対峙して、自分の正体を明かした時、アンテノールが自分に対して投げつける言葉を聞いた時、ただ、憑き物が落ちたような気分だったんじゃないかなぁ、って思う。
もうこれ以上相手する価値はないって悟ることができたのではないかなぁと。
これがもし、不正を暴きたいジャーナリストなら、政敵なら、アンテノールの不正を暴きこんなスッキリすることはないと思うんだけれど、マウリシオは違う。
思えば最初は、アンテノールを殺そうとしていたんですよねぇ。
殺さなくて本当によかった。
それに、復讐には代償が伴うものです。
直接的なもので言えば、撃たれたことですが、ヴァニアの死も無関係だとは言えません。
復讐となると重すぎて、実際のところ、スッキリするのは日常生活におけるちょっとした仕返しくらいなのかもしれませんね(* ´艸`)
そして、4人のそれぞれの出所後をみてきたわけですが、4人だけの物語ではないんですよね。
4人を取り巻く人たちの運命も変わっていく。
全てが響いていくというか、たぶん気付いていないようなところでも。
偶然、同じ日に逮捕された4人ということで物語は始まったけれど、全くの他人ってわけでもなく結構なご近所さん。
それぞれの物語の人物たちが、別の物語に映りこむことで、時系列もわかりやすくそれぞれのつながりを感じることができました。
最後に、新聞の見出しを飾った4つの事件は、4人から派生したもの。
それでいて、街が抱えている問題そのものでもあるんですよね。
ヴィセンチだけが事故で亡くなりましたが、やっぱりこれ以上ないっていうタイミングで亡くなったと思うし、結局、逃げ切ったかという風にも思ってしまいました。
マウリシオは、ヒッチハイクするデボラを乗せて街を出ましたが、傷付いている者同士、会話のないドライブになりそうです。
2人がレシフェの街に戻ってくることはあるんでしょうかねぇ。